キャリアアップ


全件表示TopRSSAdmin
information


スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

_____________________________________________________________

-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑
ローマから日本が見える
2008 / 10 / 27 ( Mon )
20081027160820

『ローマから日本が見える』

  塩野七生
  集英社文庫

新刊置き場にこんな本を見かけたので読んでみました。
帯に「もう一つのローマ人の物語」と書いてありますが、事実、私がこれを読んで思ったのは、『ローマ人の物語』の教科書だな…ということ。
古代ローマの全てが優れていたというわけではない。
しかし、帝国まで発展していくには、それだけの理由がある…ということで、それを探るべく王政として発足したところから共和制、そして、帝政になるまでをこの本で描いている。
『ローマ人の物語』の「ローマは1日にしてならず」から「パクス・ロマーナ」までの話をぎゅっと凝縮して1冊にまとめている。
あれだけの長い話を1冊になったということは、重要な政治的要素のみを抽出して書き出しているというわけで、まさしく教科書的なのである。
ローマの政治形態がどう変化していったのか、古代ローマにどんな困難があったのか、流れを掴むにはいいが、これだけを読んで面白いかというと、多分、違うと思う。
歴史好きにとっての歴史の教科書は面白いが、興味がない人間にとってはつまらない文字の羅列であるように、古代ローマの歴史を知っているものにとって…というより『ローマ人の物語』を読んだ事がある人間にとって、全体の流れを掴むのによい本であり、程ほどに面白いけど、読んだ事がない人間にとっては、淡々とローマの歴史が書かれているだけに思えてしまうのではないか。
これがこの作品の前半3分の2を占めている。
いや、もっとか?
残りの3分の1で日本の政治のあり方や、今後どうしたらいいのか…ということをローマを元に著者が意見を出している。
なるほど…と思うけど、結局必要なのは、変える意志と持続する力を持ったカリスマのある人間ということになり、現在の日本にそもそもそんな政治家がいるとは思えず、非現実的。

それより、この本のよかったところは、おまけとして書かれていたローマの指導者たちの通信簿のページ。これだ!!
20081027160818
ローマを帝政に導いたユリウス・カエサルの評価として、イタリアの教科書に「指導者に求められる資質は、次の五つである。知性。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。カエサルだけが、この全てを持っていた。」とあるらしい。
それを踏まえて、そのほかの指導者たちの知性、説得力、肉体上の耐久力、自己制御の能力、持続する意志の5つで点数をつけようというなかなか面白い試み。
カエサルは全て100点として、その他の面々を見るわけだけど、ハンニバルがくる以前のローマでは突出した人物はいないため、スキピオ以降のローマの指導者たちと、それ以前ではアレキサンダー大王やハンニバル等のほかの国の指導者たちの評価も入っている。
これによると、オール100点はカエサル以外にギリシャのペリクレスしかいない。
理由も順番に書かれているけど、面白い。
これによると、私にはカエサルも100点満点にはならないんじゃないかと思うのだけど(肉体上の耐久性は暗殺されたことにより、計画が頓挫していることでマイナスになってもおかしくないし、事実、グラックス兄弟は評価は高いけど、暗殺されたことで、肉体上の耐久性でマイナスになっている)、著者は甘いんだよね、カエサルに。
カエサルが100点満点とするなら、もう少し点数があがってもいい人が何人かいるような気がするんだけどね。
厳しすぎるところも多い。
ま、それはともかく、評価として面白いのは、例えばさっきからあげている「肉体上の耐久性」だとしたら、体が強い、弱いということではなく、正しく耐久性ということ。
グラックス兄弟は暗殺されて若くして死んでいるので、耐久性がなかったとして、マイナスの評価がついているし、アウグストゥスは体は弱かったけど、それを理解して、無理せずに長生きすることで90点の高得点をもらっている(たしか…)。
知性も知識を持っているということではなく、それをいかに使いこなせているか…とかに重点がおかれている。
よって、当時の知識人として有名な手紙魔キケロの知性も確かそんなに高い評価じゃなかったと思う(もう記憶が曖昧。だって、旅行前に読んでた本だし…)。

五賢帝以降はこの作品で取り上げてないからということで、点数評価のみで解説がなかったので、ぜひ、ここの解説も欲しかった。
これを読む人は多分、『ローマ人の物語』も読んでると思うので(もしくは読むと思うので)いれても問題なかったと思う。惜しい!!

_____________________________________________________________

16 : 08 : 21 | Book | コメント(0) | page top↑
<<おつかい… | ホーム | 筋肉痛ですのよ>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://yukarose.blog5.fc2.com/tb.php/1848-6649b5ad
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。